体育・スポーツ史概論<改訂3版>

体育・スポーツ史概論<改訂3版>

体育・スポーツ・健康科学テキストブックシリーズ

【編著者】 木村 吉次(中京大学名誉教授)
【著者】
 大熊 廣明 筑波大学大学院人間総合科学研究科教授
 康 冬玲 中京大学体育研究所準研究員
 真田 久 筑波大学大学院人間総合科学研究科教授
 杉本 政繁 大阪体育大学教授
 田原 淳子 国士舘大学体育学部教授
 中房 敏朗 大阪体育大学体育学部准教授
 山田 理恵 鹿屋体育大学体育学部教授
 來田 享子 中京大学体育学部教授
 渡辺 融 東京大学名誉教授
 <五十音順>
【発行日】 2015年4月刊行
【価格】 定価2,600円+税

 

 

 

 

 

 

体育・スポーツ・健康科学テキストブックシリーズ

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【改訂のことば】

 本書の初版は、2001 年9 月11 日に起きた同時テロの後で出版された。あれから14年半が経過した。しかし、今も世界の各地でさまざまなテロが続いている。そして、ウクライナの政府軍と親ロシア派が戦う東部紛争もなかなか収まらないし、またシリア・イラク両国にまたがって支配地域を拡大してきた「イスラム国」の活動は激しい戦闘を継続し、多くの地域住民を巻き添えにしている。後者は、ジャーナリスト後藤健二さんら2 人の日本人の人質事件に見られるような残忍な行為によって日本人に衝撃を与えるとともに世界中を震撼させ、恐怖をまき散らしている。こうした中東における混乱はどうして起こってきたのかが歴史的に問われる。
 一方、隣国の中国・韓国との関係に目を向けた場合、日中間では尖閣諸島の領有権問題が起こってから、韓国との間では従軍慰安婦問題が深刻な政治問題化してから、ともに厳しい対立関係が続いている。この日中・日韓の間では、日本が戦前・戦中両国の人びとに対してどのようなことをしてきたのかの歴史認識の問題が大きく横たわっている。今年は第二次世界大戦終結から70 年目に当たる年で、それを記念する式典が各国で開催される。それによって否応なしに「過去」の大戦が想起され、さまざまに語られることが予想される。今年1月31日に東西ドイツ統一後の初代大統領となったワイゼッカーが亡くなった。氏は、戦後40年を機に連邦議会で演説したとき、「過去に目を閉ざす者は現在にも盲目になる」との有名な言葉を残した。氏が亡くなったことを報ずる日本の新聞やテレビは、あたかも現在の日本国民に「過去」と向き合うことを問いかけるかのようにこの言葉を一斉にとりあげていた。
 体育・スポーツに関わって生きる私たちにとってもこの言葉は同じく重い言葉である。体育・スポーツは歴史的にどのように変遷してきたのか、そこでは体育・スポーツがどのような役割を果たしてきたのかが真剣に追求されなければならない。体育・スポーツの「過去」=歴史を深く知ることによってはじめて体育・スポーツの「現在」をよく知ることができるし、その上で私たちはようやく「明日」に向かってあらたな一歩を踏み出せるのである。
 本書は、2010年に改訂を行ってから5年が経過した。その間に新たな出来事があり、研究にも多くの進展が見られた。そこで、今回それらに対応するとともに、今までの欠を補い一層内容の充実を図るため中房敏朗氏にも執筆者に加わっていただき三訂を施した。また、最近大学の授業改革が課題となっていて、従来のような教師による一方的な講義形式の授業を改め、学生と教師の対話方式や討議方式の授業に方向転換することが求められてきている。このため学生自身も事前に教科書・参考書などをよく読んで授業に出席することが必須になってきている。こうした事情も考慮して、本書は必要以上とも思えるぐらい多くの漢字に読み仮名をつけて読み易くし、学生諸君の予習に十分役立つように努めた。これによって体育・スポーツ史の授業に新しい展開が生まれることを期待したい。

編者 木村 吉次

 

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【目次】

1 章 人類の進化とスポーツ     真田 久

[1] 人類の誕生・進化と身体の変化

[2] 古代四大文明以前の人類の生活とスポーツ

2 章 古代の体育・スポーツ

[1] オリエント世界のスポーツ    真田 久

  1 シュメール(メソポタミア)

  2 エジプト

[2] ギリシア・ローマの体育・スポーツとオリンピア競技

  1 ギリシアの体育・スポーツ

  2 オリンピア競技祭

   1. 四大競技祭

   2. オリンピア競技祭の起源

   3. オリンピア競技祭と宗教

   4. オリンピア競技祭のプログラム

   5. 各種目のルールと方法

   6. オリンピア競技祭の現実

   7. 古代(ギリシア)の女性のスポーツ

  3 ローマの体育・スポーツ

[3] 中国古代から隋唐代までのスポーツ  康 冬玲

  1 隋代までのスポーツ

  ( 1 ) 射箭( 2 ) 角抵( 3 ) 蹴鞠( 4 ) 舞踊

  ( 5 ) 競漕( 6 ) 馬術( 7 ) 囲碁( 8 ) 導引

  2 唐代のスポーツ

  ( 1 ) 射箭( 2 ) 摔跤( 3 ) 蹴鞠( 4 ) 馬球

  ( 5 ) 舞踊

[4] 日本古代のスポーツ       渡辺 融

   1 古墳時代の出土品に現れたスポーツ

  2 古代宮廷における節会スポーツ

   1. 射礼(じゃらい)・賭弓(のりゆみ)

   2. 騎射(うまゆみ)・競馬(くらべうま)

   3. 相撲(すまい)

  3 貴族社会のスポーツ

   1. 狩猟・鷹狩

   2. 蹴鞠

   3. 打毬

   4. 鶏合(とりあわせ)

  4 庶民のスポーツ

   1. 毬杖(ぎっちょう)

   2. 印地打(いんじうち)

3 章 中世の体育・スポーツ

[1] 西洋中世の体育・スポーツ     山田 理恵

  1 騎士道と騎士の身体文化

  2 市民のスポーツ

  3 農民の身体運動

[2] 日本中世の体育・スポーツ     渡辺 融

  1 武士の身体習練とスポーツ

   1. 流鏑馬(やぶさめ)

   2. 笠懸(かさがけ)

   3. 犬追物(いぬおうもの)

   4. 狩猟・鷹狩

  2 祭礼スポーツの発達

  3 芸道の成立

   1. 蹴鞠道の成立と蹴鞠道家の誕生

   2. 武芸流派の成立

   3. 職人の登場

  4 庶民のスポーツと童戯の姿

4 章 ルネサンスと体育・スポーツ

[1] 古代ギリシア体育思想の復活     杉本 政繁

[2] フェルトレの体育実践

[3] スポーツの中世から近代へ      中房 敏朗

5 章 日本近世の体育・スポーツ    山田 理恵

[1] 武士の体育・スポーツ

[2] 庶民のスポーツ

6 章 国民国家の形成と近代体育の成立

[1] 近代教育思想と体育         杉本 政繁

  1 ジョン・ロックの教育・体育観

  2 ルソーの教育・体育観

  3 フィヒテの体育思想

[2] 汎愛主義と学校体育の実践

[3] 国民国家と学校体育

  1 ドイツのトゥルネンと学校体育

  2 スウェーデンの体操と学校体育

  3 デンマークの体操と学校体育

  4 フランスの学校体育

  5 イギリスの学校体育

  6 アメリカの学校体育

[4] 日本の近代学校体育の成立      大熊 廣明

  1 学校体育成立前の体育

  2 学校体育の発足─軽体操の導入

  3 学校体育の成立─兵式体操の導入

7 章 近代スポーツの発達と近代オリンピックの創始

[1] パブリック・スクールのスポーツ   田原 淳子

  1 階級社会とジェントルマン

  2 パブリック・スクール

  3 ゲームとスポーツ

  4 軍の士官訓練としてのスポーツ

[2] 近代スポーツの普及と近代オリンピック

  1 近代スポーツの原理と思想的基盤

  2 産業・メディアと近代スポーツの普及

  3 近代スポーツの組織化

  4 国際スポーツ組織の設立と国際競技大会の展開

  5 近代オリンピック

[3] 欧米近代スポーツの日本への移入   木村 吉次

  1 軍事的近代化とスポーツの移入

  2 在留外人のスポーツ活動

  3 近代学校におけるスポーツの移入

8 章 近代体育・スポーツの展開

[1] アマチュアリズムとプロフェッショナリズム  來田 享子

  1 アマチュアという言葉の語源と意味

  2 アマチュアとプロの違いに関する初期の議論とその背景

  3 アマチュアリズムとオリンピック・ムーブメント

  4 日本におけるアマチュアの規定

  5 オリンピック大会参加規定の変化─プロの容認

[2] 女性のスポーツ参加

  1 近代スポーツへの女性の登場

  2 女性スポーツの組織化とオリンピック大会への参加

  3 日本における女性のスポーツ参加

[3] 日本における学校体育の再編     大熊 廣明

  1 スウェーデン体操の導入

  2 学校体育に対する陸軍の要求

  3 学校体操の統一─学校体操教授要目の公布

  4 肺結核予防と学校体育

  5 学校体育の軍事的強化

[4] 戦争とスポーツ

  1 軍国主義と体育・スポーツ      山田 理恵

  2 俘虜(捕虜)生活とスポーツ

 [5] 集団体操の盛行            中房 敏朗

  1 集団体操の始まり

  2 集団体操イベントの誕生

  3 量産される集団体操

9 章 現代体育・スポーツの動向      木村 吉次

[1] 戦後日本の民主化と体育・スポーツの転換

  1 体錬科から体育科へ

  2 スポーツの復活

[2] 高度経済成長期の体育・スポーツ

  1 独立後の学校体育

  2 スポーツ行政の進展

[4] スポーツのグローバリゼーション

 

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