からだ教育-考えよう自分のからだ-[東京女子大学学会講演集]

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【編集者】
 鳥越 成代(東京女子大学教授)
 横澤 喜久子(東京女子大学教授)
【著者】
 鷲田 清一(大阪大学文学部大学院文学研究科教授)
 長崎 浩(東北文化学園大学医療福祉学部教授)
 跡見 順子(東京大学大学院総合文化研究科教授)
 星野 公夫(沖縄国際大学人間福祉学科教授 順天堂大学名誉教授)
【発行日】 2004年3月18日
【ISBN】 4-902109-03-4
【判型】 A-5
【ページ数】 176
【図表】 48
【価格】 定価2,000円+税

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【はじめに】
 本書は「東京女子大学学会」の主催、健康・運動科学研究室企画による連続講演会の講演内容をまとめたものです。この学会は東京女子大学の教員、学生の学術研究の促進を目的とし、様々な事業を行っていますが、その一つにすべての学科、研究室が輪番で企画を担当する連続講演会があります。この講演会では一つのテーマに複数の講演者を依頼することができますので、各学科、研究室にとって大変貴重な機会となっています。21世紀最初の講演会は健康・運動科学研究室が企画担当することになりました。この機会にどのようなテーマを選ぶか、現在、からだ・健康・運動はどう捉えられているのかについて私たちの研究室で話し合いました。20世紀後半、医療や食糧問題に関する科学技術の進歩は著しく、また、生命科学が脚光を浴びました。バイオテクノロジーという言葉も耳慣れてきました。生命科学の進歩は私たちに沢山の恩恵を授けながらも、命さえも人の手で操作されていくことの不安を、今誰もが感じているのではないでしょうか。しかし、21世紀がどんな時代になろうと太古からほとんど変わらないヒトのからだにとって「動くこと」の大切さを考えずにいられません。「動くこと」と書きますと大勢の方はスポーツに代表される運動を思い描くと思いますが、すべての活動は動きが支えています。歩いたり、口を動かしたり、パソコンのキーを打ったり、ピアノを弾いたり、どれも動きです。「動くこと、からだを動かしてわかること」など普段、日常生活では意識をすることはほとんどありません。そしていしきしてもよくわからないことが多いのではないでしょうか。そこで、動くことはからだにとってどういうことなのか考えるために、動きの力についてご研究やご発言または実践活動をなさっている4人の先生方に講演していただくことになりました。
 共通テーマは「からだと運動の今?21世紀をむかえて?」としました。
 まずからだの現況について今回の講演のタイトルにもなりました「悲鳴をあげるからだ」の著者である鷲田清一氏にお願いしました。現代社会の中でからだがさまざまな現象を提示しているのは、「からだの判断力」をうまく使えなくなっているのではないかと問題提起をしておられます。
 長崎浩氏には身体知と暗黙知について、動くことで獲得する能力とは何なのか、からだの自由とは何かそしてまた不自由とはどういうことかについてのお話を伺いました。跡見順子氏にはからだと運動との関係を、細胞レベルから解き明かしていただきました。運動と脳の関係、運動と細胞の関係、現在解明されている運動に関する最先端のお話です。
 星野公夫氏には「からだの緊張と弛緩」を実際に体験しながら、動きの感覚について先生が障害をもつ子供たちの臨床で用いられていらっしゃる「動作法」についてお話を伺いました。
 講演会でのお話しは大変興味深く、是非、多くの皆さまに読んでいただきたく、先生方にご了承を得て出版させていただきました。お忙しい先生方にご講演のみならず、この出版をご了承いただき、ご協力いただきました。4人の先生方には、この場をお借りして深く感謝申し上げます。

鳥越 成代

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【目次】
1章 今日のからだ・運動・健康 ... 横澤 喜久子

  1. こころとからだの乖離現象
  2. 人まかせになった自分のからだ
  3. からだを動かし、実感しないとひとの心は見えない
  4. 教育改革に向けて
  5. いのちのすばらしさを知る
2章 現代のからだ事情 -悲鳴をあげるからだ- ... 鷲田 清一

  1. からだは誰のもの?
  2. 自分で自由にできるからだ、できないからだ
  3. からだのもろさとしぶとさ
  4. からだに、今、何が起こっているのか
  5. からだとのコミュニケーションの喪失
  6. 単体としてのからだ
  7. からだの脱社会化
  8. 家庭のホームレス化
  9. からだの共振 - 動きのコミュニケーション
  10. 食べることの社会性
  11. 箍が外れだした
  12. からだの断片化
  13. からだの統合
3章 歩きながら考える -直立猿人的- ... 長崎 浩

  1. ヒトの定義としての歩行
  2. 動作としての歩行
  3. 暗黙知
  4. 生態学的な環境
  5. 技術知としての歩行
  6. 動かずに歩くという逆説
4章 運動がいのちと脳をはぐくむ ... 跡見 順子

  1. 「あたりまえ」からの脱出
  2. 「運動」を生命の科学の歴史のなかに位置づける
  3. 生命科学はシンプルさがうり:細胞とDNA
  4. "いのち"にとって「運動」は本質です:ダイナミックに維持される
  5. 運動=「よいストレス」をかけて活性化し続ける
5章 動きの感覚の鋭敏化 -からだの緊張と弛緩と心- ... 星野 公夫

  1. 動作法とは何か
  2. からだを動かす際の問題
  3. 動きの問題の日常生活への現れ
  4. 動作の訓練を通した心理的変容
  5. 他人を理解するには
  6. からだを起こすことの大切さ
  7. 動作法の体験とモデルの訓練
  8. 心とからだ 動きと存在感との矛盾
6章 東京女子大学での健康・運動科学の取り組み ... 横澤 喜久子

  1. 健康・運動科学実習
  2. 身体運動科学、健康科学講義
  3. 身体運動科学実習
  4. 全学共通科目
7章 東京女子大学の保健体育教育小史 ... 鳥越 成代

  1. 新しい女性を目指した学校づくり(1918~1929年)-実践倫理・聖書研究・英語・体操を土台に-
  2. 東京女子大学 健康・体育教育の芽吹き(1930年代、1940年代)-アメリカ留学から帰国した内海千江の奮闘-
  3. 戦後の変革とのびやかな女子大学の体育(1950年代)
  4. 日本経済発展とからだ教育(1960年代)-第18回オリンピック東京大会の影響-
  5. 健康づくりの普及と運動(1970年代、1980年代)
  6. 模索する体育(1990~1996年)
  7. 改革の中での苦悩(1997年~)

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